今回は受験生の疑問にお答えして、「QC検定3級の出題内容や、何問正解で合格となるか」を見ていきます。
QC検定3級★何問正解で合格?出題内容もまるっと解説
QC検定を行っている日本規格協会によれば、合格基準は以下のとおりにと記載されています。
出題を手法分野・実践分野に分類し、各分野の得点が概ね50%以上であること。及び、 総合得点が概ね70%以上であること。
引用元:日本規格協会
それでは、この文章の意味をさらにくわしく見ていきましょう。
まず、「出題を手法分野・実践分野に分類し、各分野の得点が概ね50%以上」という部分です。
この「各分野」というのは、品質管理の手法と品質管理の実践の2分野となり、3級で出題される内容は以下のとおりです。
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3級試験範囲 |
分野 |
品質管理の手法 |
品質管理の実践 |
内容 |
■データの取り方まとめ方
- データの種類
- データの変換
- 母集団とサンプル
- サンプリングと誤差
- 基本統計量とグラフ
■QC七つ道具
- パレート図
- 特性要因図
- チェックシート
- ヒストグラム
- 散布図
- グラフ (管理図別項目として記載)
- 層別
■新 QC七つ道具 【定義と基本的な考え方】
- 親和図法
- 連関図法
- 系統図法
- マトリックス図法
- アローダイアグラム法
- PDPC法
- マトリックス・データ解析法
■統計的方法の基礎 【定義と基本的な考え 方】
- 正規分布 (確率計算を含む)
- 二項分布 (確率計算を含む)
■管理(管理図の考え方、使い方)
- X(エックスバー)‐R管理図
- p 管理図, np 管理図 【定義と基本的な考え方】
■工程能力指数
■相関分析
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■IQC的ものの見方・考え方
- マーケットイン, プロダクトアウト,顧客の特定,Win-Win
- 品質優先,品質第一
- 後工程はお客様
- プロセス重視(品質は工程で作るの広義の意味)
- 特性と要因、因果関係
- 応急対策, 再発防止, 未然防止、予測予 【定義と基本的な考え方】
- 源流管理
- 目的志向
- QCD+PSME
- 重点指向 《選択 集中, 局部最適》
- 事実に基づく活動, 三現主義
- 見える化 《管理のためのグラフや図解による可視化》潜在トラブルの顕在化 【定義と基本的な考え方】
- ばらつきに注目する考え方
- 人間性尊重,従業員満足 (ES)
■品質の概念 【定義と基本的な考え方】
- 品質の定義 要求品質と品質要素
- ねらいの品質とできばえの品質
- 品質特性,代用特性
- 当たり前品質と魅力的品質
- サービスの品質, 仕事の品質
- 社会的品質 【定義と基本的な考え方】
- 顧客満足(CS), 顧客価値 【言葉として】
■管理の方法
- 維持と管理 【定義と基本的な考え方】
- PDCA, SDCA, PDCAS
- 継続的改善 【定義と基本的な考え方】
- 問題と課題 【定義と基本的な考え方
- 問題解決型QCストーリー
- 課題達成型QCストーリー 【定義と基本的な考え方】
■品質保証::新製品開発 【定義と基本的な 考え方】
- 結果の保証とプロセスによる保証
- 保証と補償 【言葉として]
- 品質保証体系図 【言葉として】
- 品質機能展開 【言葉として】
- DRとトラブル予測 FMEA, FTA 【言 として】
- 品質保証のプロセス, 保証の網 (QA ネ ットワーク) 【言葉として】
- 製品ライフサイクル全体での品質保証 【言葉として】
- 製品の安全、環境配慮 製造物責任 【言葉 として】
- 市場トラブル対応、苦情とその処理
■品質保証プロセス保証 【定義と基本的 な考え方】
- 作業標準書
- プロセス (工程)の考え方
- QC工程図, フローチャート 【言葉とし で】
- 工程異常の考え方とその発見・処置【言 葉として】
- 工程能力調査,工程解析 【言葉として】
- 検査の目的意義・考え方 (適合 不適 合)
- 検査の種類と方法
- 計測の基本 【言葉として】
- 計測の管理 【言葉として】
- 測定誤差の評価 【言葉として】
- 官能検査,感性品質 【言葉として】
■品質経営の要素: 方針管理 【定義と基本 的な考え方】
- 方針(目標と方策)
- 方針の展開とすり合せ 【言葉として】
- 方針管理のしくみとその運用 【言葉とし て】
- 方針の達成度評価と反省 【言葉として】
■品質経営の要素: 日常管理 【定義と基本 的な考え方】
- 業務分掌, 責任と権限
- 管理項目 (管理点と点検点), 管理項目 一覧表
- 異常とその処置
- 変化点とその管理 【言葉として】
■品質経営の要素: 標準化 【言葉として】
- 標準化の目的意義・考え方
- 社内標準化とその進め方
- 産業標準化,国際標準化
■品質経営の要素: 小集団活動 【定義と基 本的な考え方】
- 小集団改善活動 (QCサークル活動など)とその進め方
■品質経営の要素: 人材育成 【言葉とし て】
■品質経営の要素:品質マネジメントシス テム 【言葉として】
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ちなみに、QC検定は下の級の内容も試験範囲に含まれます。
つまり3級の試験では、4級の範囲も出題される可能性があるので、注意が必要です。
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4級試験範囲 |
分野 |
品質管理の実践 |
品質管理の手法 |
品質管理の手法 |
起業活動の基本 |
内容 |
■品質管理
- 品質とその重要性
- 品質優先の考え方(マーケットイン, プロダクトアウト)
- 品質管理とは
- お客様満足とねらいの品質
- 問題と課題
- 苦情、クレーム
■管理
- 管理活動 (維持と改善)
- 仕事の進め方
- PDCA, SDCA .
- 管理項目
■改善
- 改善 (継続的改善)
- QCストーリー (問題解決型QCストー リー)
- 3ム(ムダ, ムリ,ムラ)
- 小集団改善活動とは (QCサークルを含 む)
- 重点指向とは
■工程 (プロセス)
- 前工程と後工程
- 工程の5M
- 異常とは (異常原因, 偶然原因)
■検査
- 検査とは (計測との違い)
- 適合(品)
- 不適合 (品) (不良、不具合を含む)
- ロットの合格,不合格
- 検査の種類
■標準 標準化
- 標準化とは
- 業務に関する標準, 品物に関する標準 (規格)
- 色々な標準 《国際,国家》
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■事実に基づく判断 データの基礎(母 集団,サンプリン グ、サンプルを含 む)
- ロット
- データの種類(計量値, 計数値)
- データのとり方, まとめ方
- 平均とばらつきの 概念
- 平均と範囲
■データの活用と見 方
- QC七つ道具 (種類,名称,使用の目的, 活用のポイ ント)
- 異常値
- ブレーンストーミング
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- 製品とサービス
- 職場における総合的な品質(QCD+PSME)
- 報告・連絡・相談(ほうれんそう)
- 5W1H
- 三現主義
- 5ゲン主義
- 企業生活のマナー
- 5S
- 安全衛生(ヒヤリハット、KY、ハインリッヒの法則)
- 規則と標準(就業規則を含む)
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※4級は, ウェブで公開している “品質管理検定(QC検定)手引き”の内容で、このレベル表に記載された試験範囲から出題されます。
また、QC検定3級は概ね大問18つ(問1~18)で(合計100問)程度で、どちらの分野が何問出るかは、その年によって違います。
ただし内容を確認すれば、合格かどうかは分かるので、上記の表を使って、「出題を手法分野・実践分野に分類し、各分野の得点が概ね50%以上」かどうか確認しましょう。
例えば仮に、全18問のうち、品質管理の手法が9問(40問)、品質管理の実践が9問(60問)ずつ出題されたとします。
そうすれば、それぞれの分野で出題された問題数により、品質管理の手法は20問以上(40/2)、品質管理の実践では30問以上(60/2)できていればOKとなります。
つづいて、「総合得点が概ね70%以上」という部分。
この文章は全体の問題数に対して、70%以上を取っていればOKということ。
例年、問題数は100問なので、例年通りであれば、70問以上正解していればOK。(※問題数は変わる可能性があり)
この2つの条件を満たしていれば、合格となります。
以上です。
試験がんばってください!(^^)!
ありがとうございました。