信頼度とは、ある単位時間にシステムや機械が動いている確率のことです。
そして今回のテーマは【信頼度の計算】
例題も含めて、サクサクっと解説していきますのでぜひどうぞ!
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からご覧ください。
目次
信頼度の計算方法(直列&並列)
信頼度の計算は、直列と並列で方法が異なりますので注意してください。
信頼度の計算方法 | |
直列
信頼度R=R₁(t)×R₂(t)×・・・×Rn(t) |
![]() |
並列
信頼度R=1-{1-R₁(t)}×{1-R₂(t)}×・・・×{1-Rn(t)} |
![]() |
直列の信頼度★計算方法
サブシステムが直列に接続されることによって構成されているシステムです。

システムが正常に動作するためには、各サブシステムが”すべて”正常に動作している必要があります。
たとえば、信頼度がR₁(t)、R₂(t)・・・、Rn(t)とn個を直列に接続した場合のシステム信頼度Rは、次の式で計算できます。
信頼度R=R₁(t)×R₂(t)×・・・×Rn(t)
さらに具体的な数字で計算してみましょう、以下の図をご覧ください。
信頼度0.9のシステムが直列で構成されているとき、信頼度Rは
R=0.9×0.9=0.81
となります。
並列の信頼度★計算方法
サブシステムが並列に接続されることによって構成されているシステムです。
並列の場合、システムが正常に動作するためには、各サブシステムのいずれかが正常に動作していればよいということになります。
このようなシステムを「冗長システム」とも呼びます。
たとえば、信頼度がR₁(t)、R₂(t)・・・、Rn(t)とn個を並列に接続した場合のシステム信頼度Rは、次の式で計算できます。
信頼度R=1-{1-R₁(t)}×{1-R₂(t)}×・・・×{1-Rn(t)}
さらに具体的な数字で計算してみましょう、以下の図をご覧ください。
信頼度0.9のシステムが並列で構成されているとき、信頼度Rは
R=1-(1-0.9)×(1-0.9)=0.99
となります。
信頼度計算のチェック問題を解いてみよう
【例題】
次の文章において、空欄①~③に入る最も適切なものをそれぞれ下の選択肢からひとつえらびなさい。
ただし、各選択肢を複数回もちいることはありません。
Aの信頼度:0.950
Bの信頼度:0.904
Cの信頼度:0.925
ここでシステムとしての信頼性ブロック図は以下の図1、図2が考えられます。
案1 | ![]() |
案2 | ![]() |
そして信頼度が高い信頼性ブロック図を採用するとしたとき、
案1の信頼度を計算すると(①)となる。
案2の信頼度を計算すると(②)となる。
よって、信頼度の高い案(③)を採用する。
【選択肢】
ア:0.983、イ:0.958、ウ:0.950、エ:0.925、オ:0.904、カ:1、キ:2
【解答】
★案1
まずは直列の信頼度を計算すると、
0.950×0.904×0.925=0.79439
次に並列なので、
R=R=1-(1-0.79439)×(1-0.79439)=0.957724
と計算でき、選択肢はイ:0.958となります。
★案2
それぞれの並列の信頼度を求めましょう。
Aは、R=R=1-(1-0.950)×(1-0.950)=0.9975
Bは、R=R=1-(1-0.904)×(1-0.904)=0.9908
Cは、R=R=1-(1-0.925)×(1-0.925)=0.9944
そして直列なので、
R=0.9975×0.9908×0.9944=0.9827
つまり解答はア:0.983となります。
そして案1の信頼度は0.9577、案2の信頼度は0.9827となり、信頼度が高いのは2となります。
よって選択肢はキ:2です。
解答:①イ②ア③キ
以上です。
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