品質管理

QC検定3級向け!七つ道具について★過去問出題傾向&類似問題付き

qc7つ道具(3級)

QC検定3級での七つ道具について解説していきます。

QC検定3級向け!七つ道具について(過去問出題傾向)

QC検定3級では、全体的な内容では「七つ道具の使い方」について問われます。

具体的な事例が記載されており、その内容が七つ道具のどれに当てはまるのか、選択肢から選ぶ形になります。

QC七つ道具 ポイント
チェックシート データを採取する際に、手間をかけずに整理しやすくするときに使う
パレート図 改善した効果を効率的に得るために、結果に大きな影響を与える問題について優先的に取り組むことが重要

どの問題から重点的に取り組むべきかを把握し、それぞれの項目の影響度が確認できる

例)不適合項目を発生度数の大きい順に並び変える

ヒストグラム 工程管理において、採取したデータ分布を観察し、規格に対してどのくらい工程能力があるかを把握できる

横軸には測定値を連続した階級で区切り、それぞれの階級に入る度数を縦軸に取った棒グラフで表す

散布図 2つのデータの関係を調べたい時に適している

例)焼入温度と硬さの関係

特性要因図 品質特性と要因の関係を魚の骨のように表した図

現状把握や解析がある程度すすんだ段階で、品質特性と要因の関係を整理するのに使われる。

抽象的な問題を具体的にしていくことが目的

ただしこの特性要因図に挙げられた要因はあくまでも仮説であり、データに基づいた検証が必要となる

グラフ データの大きさを図形で表し、視覚に訴えたり、データの大きさの変化を示したりして理解しやすくした図

細かな数値の変化を気にせず、全体の姿をとらえることができる効用があるので、職場の管理や改善には欠かせない

管理図 個々の測定値と範囲、試験誤差を用いて工程を評価するX-Rs-Rm図や、不適合品率を用いて評価するP図など、さまざまな種類がある。

QC検定3級では、XバーR管理図の問題が問われることが多い。

上下限規格値により管理することが多い

一方で、ヒストグラムや散布図で解析するとき、全データの形状としてはばらつきに偏りが見られなくとも、ある切り口で分けてみると違いが見えてくる場合があります。

このように、データをある共通点で分類する考え方を【層別】と呼ぶので覚えておきましょう。

【層別】の着眼点としては、4M、時系列、環境別など、要因系いろいろな視点で分けることで、問題や要因をとらえやすくすることができます。

※4M:Man(人)、Machine(機械)、Material(材料)、Method(方法)の4つの要素を分析・改善していくことで、課題発見や問題解決を図る手法

 

【QC七つ道具★過去問類似問題】

ここでひとつ、QC検定3級の過去問類似問題をやってみましょう。

 

以下の文章は、QC七つ道具のどれに当てはまりますか?選択肢からひとつえらびなさい。

定期的に入荷する部品の内径寸法を入荷のたびに5個をランダムにサンプリングし、計10週分のデータを得た。それをもとにグラフを作成し、データの分布を調べるとともに、規格線を書き入れて不適合の発生状況を調べた。

【選択肢】

ア:チェックシート イ:ヒストグラム ウ:パレート図

解答・解説を見る(クリック)

解答:イ(ヒストグラム)

【解説】

工程管理において、採取したデータ分布を観察し、規格に対してどのくらい工程能力があるかを把握でき、その分布の姿を図で表す手法がヒストグラムとなります。

横軸には測定値を連続した階級で区切り、それぞれの階級に入る度数を縦軸に取った棒グラフを作成します。

それぞれの道具について、具体的な事例をイメージしておくとよいですね。

 

QC検定3級向け!七つ道具で覚えること

まずはQC7つ道具のイメージ図を確認しておきましょう。

そして、それぞれの特徴やポイントを抑えて、どんな時に使われるかを意識して内容を覚えるようにすると良いです。

以下の表にまとめておきましたので、試験勉強にご活用ください。

QC7つ道具 イメージ図 特徴 QC検定3級ポイント
パレート図 パレート図 パレート図とは、棒グラフと折れ線グラフが組み合わさったグラフ 改善した効果を効率的に得るために、結果に大きな影響を与える問題について優先的に取り組むことが重要

どの問題から重点的に取り組むべきかを把握し、それぞれの項目の影響度が確認できる

例)不適合項目を発生度数の大きい順に並び変える

グラフ グラフ(サンプル図) グラフとは2つ以上の数量や関数を図形で示したもの

例)

  1. 折れ線グラフ
  2. 棒グラフ
  3. 円グラフ
  4. 帯グラフ

など

データの大きさを図形で表し、視覚に訴えたり、データの大きさの変化を示したりして理解しやすくした図

細かな数値の変化を気にせず、全体の姿をとらえることができる効用があるので、職場の管理や改善には欠かせない

特性要因図 特性要因図★概念図 特性要因図とは、結果がどのような要因によって起こったかハッキリさせることができる図

完成した図の形が魚のホネに似ていることから、フィッシュボーン図とも呼ばれる

品質特性と要因の関係を魚の骨のように表した図

現状把握や解析がある程度すすんだ段階で、品質特性と要因の関係を整理するのに使われる。

抽象的な問題を具体的にしていくことが目的

ただしこの特性要因図に挙げられた要因はあくまでも仮説であり、データに基づいた検証が必要となる

チェックシート チェックシート例 チェックシートとは、あらかじめチェックする項目を決めておき、その内容を簡単にチェックできる表または図のこと

事実や項目別の情報がかんたんにわかる

データを採取する際に、手間をかけずに整理しやすくするときに使う
ヒストグラム ヒストグラム(左右対称) ヒストグラムとは、データの分布状態や特性値、規格値の関係を表したもの。 工程管理において、採取したデータ分布を観察し、規格に対してどのくらい工程能力があるかを把握できる

横軸には測定値を連続した階級で区切り、それぞれの階級に入る度数を縦軸に取った棒グラフで表す

管理図 工程能力図(安定) 個々の測定値と範囲、試験誤差を用いて工程を評価するX-Rs-Rm図や、不適合品率を用いて評価するP図など、さまざまな種類がある。

QC検定3級では、XバーR管理図の問題が問われることが多い。

上下限規格値により管理することが一般的である。

散布図 ほとんど相関がない散布図 散布図とは、あるデータを元にして縦軸と横軸の2つの項目で量を計測し、分布を表現するために使うグラフのこと

縦軸と横軸のメモリを元に、データが該当する場所に点をプロット(打点)する

あるデータに関して、縦軸と横軸のそれぞれの要素に相関関係があるのかがわかる

2つのデータの関係を調べたい時に適している

例)焼入温度と硬さの関係

 

以上です。

ありがとうございました。

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