今回のテーマは【SQC】
統計的品質管理方法について解説していきます。
目次
SQC★統計的品質管理方法の定義
SQCはStatistical Quality Controlの略。
統計的方法を用いて品質管理や工程改善を推進することを統計的品質管理方法(SQC)と呼びます。
統計学で調査したデータの収集方法および解析手法を活用して、適切な品質管理を進めていくことが重要です。
品質管理では製造現場における、
- 材料
- 機械装置・設備
- 作業者
- 作業方法
など製品の品質に影響を及ぼす条件や、検査のために提出された製品の検査ロットの状態を確認し、それに対応した行動をとります。
一方で、工程のなかでたくさん製品をつくるので、全製品を測定することはほぼ不可能…。
そこで工程や検査ロットからサンプルを抜き取って測定し、サンプルのデータに基づいて、工程や検査ロットの実態を把握します。
少数のサンプルから工程やロットを推定するためには、効果的な方法を駆使して信頼度の高い情報を得る必要があります。
この方法がSQC(統計的品質管理方法)というわけです。
SQCの代表的な方法
SQCの代表的な方法はこちら 🙂
SQC
- 検定と推定
- 相関分析と回帰分析
- 実験計画法
- 多変量解析法
- タグチメソッド(品質工学)
とくに検定と推定、相関分析と回帰分析、実験計画法などは、QC検定でも出題される内容ですのでしっかりチェックしておきましょう。
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SQC管理とSPC管理のちがいと共通点
SQC管理のほか、比較されるのはSPC管理です。
2つの違いはこんな感じ 🙂
SQC | SPC |
品質管理が主
製造業において材料や従業員が製品の品質に与える影響を管理・改善すること 製造工程や製品からデータを収集し、統計学的な処理を行う |
工程管理が主
製品の工程管理改善のため、各々の製造工程データを統計的に処理 完成品の品質を左右するデータを各製造工程で測定・監視して、最終段階で不良品が出ないようにする |
SQCは品質管理をメインに考えた管理方法で、SPCは工程管理をメインに考えた管理方法です。
【さらにくわしく】
一方で、SPCとSQCの共通点は、どちらもQC7つ道具(統計的手法)を用いることです。
QC7つ道具とは以下のとおり。
qc7つ道具
- パレート図
- グラフ
- 特性要因図
- チェックシート
- ヒストグラム
- 管理図
- 散布図
さらにくわしくは以下の記事をご覧ください。
以上です。
ありがとうございました。