ネジの測定方法には【三針法】があります。
三針法とはおねじの有効径を精密に測定する方法の一つであり、 直径の等しい針を3本用意し、自由に針がおさまるように保持して、測定部分のねじみぞに1本あてがいます。
そして180°相対する径部分の二つのねじみぞに各1本ずつあてがい、それぞれ外側距離を測定します。
また測定はネジ部の根本、中央、先端付近の3カ所を測定し、
- 規格内に入っているか?
- ネジ山がテーパー、太鼓形になっているか?
などを確認する作業とも言えるでしょう。
計算式をまとめましたのでぜひチェックしてみてください。
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂
目次
ネジ測定方法(三針法)の計算式
まずは以下の図解をみてください。
計算に必要となる記号(数値)は以下のとおりです。
ネジ測定方法
d₂=有効径
d=針径
P=ネジのピッチ
2α=ネジ山の角度
そして計算式は、
d₂=M-α(1+1/sinx)-(1/2)PcotX
=M-d{1+1/sinx+1/2(P/πd₂)²×cosXcotα}+(1/2)Pcotα
一方、上記の図では
AB=BD+DC-AC
AE=P/4であるから、
AC=P/4×cotα
AB=d/2+d/2sinα-P/4cotα
d₂=M-2AB=M-d(1+1/sinα)+P/2×cotα
となります。
ネジ形式別★有効径の計算式
一般的なネジにおける、有効径の計算式をまとめるとこんな感じです。
形式 | ネジの角度 | 有効径の計算式 |
メートルネジ | 60° | d₂=M+0.866025P-3d |
ユニファイネジ | 60° | d₂=M+0.866025P-3d |
ウィットネジ | 55° | d₂=M+0.960491P-3.1657d |
台形ネジ | 30° | d₂=M+1.86603P-4.73204d |
- | 29° | d₂=M+1.93336P-4.99393d |
- M=ネジ外径(測定値)
- 3d=三針の平均径
- P=ネジピッチ
有効径の計算は、計算途中で小数点以下は切り捨て、四捨五入せずに最後まで計算すると良いです。
計算の途中で切り捨て、四捨五入をしないほうが、より実際の寸法値に近づくのでおすすめですよ 😉
以上です。
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ありがとうございました。