今回のテーマはQC7つ道具のひとつである【パレート図の作り方&見方】
エクセルでの作成方法や累積比率の求め方もかんたんにまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
それではさっそく参りましょう、ラインナップはこちら 🙂
目次
パレート図の作り方&見方
パレート図とは、棒グラフと折れ線グラフが組み合わさったもの。
たとえばクレームなどの発生件数や損失金額などを、大きい順にならべたものを棒グラフで表し、その累積比率を折れ線グラフで表します。
パレート図は各項目がどれくらいの割合を占めているかがわかるので、
パレート図のメリット
- 改善を行うべき項目順序がわかる
- 問題の影響度がわかる
- 問題点の把握と重点項目がわかる
- 改善前と改善後の比較ができる
を把握できるのがメリットです。
棒グラフは、左から順に多いものから並べていくため、どの項目が多いのか、どの項目が少ないのか把握していくことができます。
ちなみによこ軸の項目は、現象面だけでなく原因別で分類すると、解決の糸口がつかめて対策が立てやすくなるでしょう。
また、改善前と改善後のたて軸のメモリを同じにすることによって、効果の大きさを示すことができます。
改善前のパレート図と改善後のパレート図を見比べてみることで、施策が合っていたのか、どのように変わったのかも把握可能です。
いっぽうパレート図を作るときに「その他」の項目がある場合は、その大きさに関係なくよこ軸の右端に書きます。

パレート図の作り方ポイント
- 棒グラフは改善すべき項目を左から大きい順に並べる
- 折れ線グラフは累積比率を表す
- 改善前と改善後のたて軸の目盛りは同じにすると比較しやすい
- その他の項目があるときは大きさに関係なく右端
パレート図をエクセルで作る方法
パレート図をエクセルで作っていきましょう。
例題は、以下の不適合項目件数データ表を使っていきます。
不適合項目 | 不適合品数 | 不適合累積数 | 不適合品比率(%) | 累積比率(%) |
打ちキズ | 310 | 310 | 40.8 | 40.8 |
すりキズ | 200 | 510 | 26.3 | 67.1 |
ハガレ | 100 | 610 | 13.2 | 80.3 |
加工キズ | 70 | 680 | 9.2 | 89.5 |
ヨゴレ | 30 | 710 | 3.9 | 93.4 |
その他 | 50 | 760 | 6.6 | 100 |
合計 | 760 | ー | 100 | ー |
累積比率の求め方(エクセル編)
累積比率は要するに、比率をどんどん足していった比率のこと。
エクセルで累積比率を出すポイントは$☜このマークです!(パソコンだとsift+4)
エクセル関数SUMで範囲を決めたら、固定したい一番上のセルに$を記入します。
$を入れるとそのセルが固定される仕組みです。
画像だと、I9のエクセルのあいだに$を入れてますね。(I$9)
この式をひとつ作ってドラックでコピーしていけば、セルの数字が足されていって、累積をかんたんに出すことができますよ 🙂
パレート図の作り方(エクセル編)
エクセル★パレート図
- データ表をドラック(項目文字も含む)
- エクセルの【挿入】タブから【おすすめグラフ】をクリック
- おすすめグラフの中からパレート図を選択
- エクセルでパレート図が完成!
データ表をドラック(項目文字も含む)
エクセルにデータ表をつくり、項目文字も含めてドラック(選択)します。
エクセルの【挿入】タブから【おすすめグラフ】をクリック
エクセル【挿入】タブにある【おすすめグラフ】をクリック!
おすすめグラフの中からパレート図を選択
おすすめグラフのなかに「パレート図」があるのでそのグラフを選択します。
エクセルでパレート図が完成!
そうするとエクセルがしっかり「パレート図」をつくってくれました!

棒グラフと折れ線グラフの組み合わせてつくることも可能ですが、データをひとつひとつ入れてくと大変な場合も…。
かんたんに作る方法としてはやはり、【おすすめグラフ】を使うことがおすすめです。
まとめ
以上です。
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ぜひよんでみてくださいね 🙂
ありがとうございました。