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MTTDとは?
MTTD(Mean Time To Data)は、ITインシデント管理の主要業績評価指標 (KPI) であり、問題(不具合)を発見するのにかかる平均時間を指します。
- システムの停止
- サービスの誤動作
- 偶発的な事故
などの要因から、この問題(不具合)を特定するのにかかる時間との間の期間を測定します。
MTTDを計算するには、一定期間のインシデントの総数を調べ、インシデントの開始から管理者がインシデントを検出するのにかかった時間との差を計算します。
たとえば、インシデントがAM10:00 に開始され、管理者などがAM10:20にそれを検出した場合、検出時間は20分となります。
ここから、一定期間 (週間、月、年など) の平均をとって、平均検出時間 (MTTD) を算出します。
またMTTDは、インシデント管理ツールとプロセスの有効性を追跡できる優れた指標です。
これらのツールとプロセスが適切に機能する場合、MTTD を低く抑えることに問題はありません。
反対に、標準以下のインシデント管理ツールやプロセスが導入されている場合、インシデントを迅速に検出して対処するのに苦労する可能性があります。
結果、ビジネスに影響を与える可能性のある重大なインシデントが発生する可能性が高くなりますので注意してください。
MTTDとMTTRのちがい
MTTDと比較されやすいのがMTTRです。
ちがいはこんな感じ 🙂
定義 | MTTD
【不具合を見つけるまでの時間】 |
MTTR
【平均修復時間】 |
概要 | ITインシデント管理の主要業績評価指標 (KPI) であり、問題を発見するのにかかる平均時間を指す | 修理にかかった時間を平均したものであり、修理系などで取りあつかう指標
製造や機械系の品質管理では、【保全性】が求められるため、MTTRが必要 保全性とは、JIS Z 8115で「アイテムの保全が与えられた条件において、規定の期間に終了できる性質」と定められている |
計算式 | MTTD =障害と検出の間の合計時間/障害の数
障害と検出の間の合計時間を障害のか |
MTTR(時間/件)=総修理時間/総修理件数
全体の修理時間を、すべての修理件数で割り算する |
MTTDは【不具合を見つけるまでの時間】を表し、MTTRは修理にかかった時間を平均したものであり、修理系などで取りあつかう指標です。
似ているので注意してください。
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以上です。
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ありがとうございました。