定義や計算方法をまとめましたのでぜひどうぞ!
目次
MTBFとは平均故障間隔!計算(求め方)も解説
MTBFは、互いにとなり合う故障機関の動作時間の平均値であり【平均故障間隔】とも言われ、修理系の耐久性指標として用いられています。
何時間に何回の割合で故障しているのかを知るため、計算は故障が起こるまでの稼働時間が対象です。
たとえば、100時間に1回、200時間に1回、300時間に1回故障が起きた場合、3つの故障の平均である200時間がMTBFになるということです。
そして計算方法は以下のとおり。
MTBF(時間/件)=総稼働時間/総故障件数
さらに故障率λは、MTBFの逆数で表すことができます。
故障率λ(件/時間)=1/MTBF
それではここでひとつ、例題を解いてみましょう。
【例題】あるシステムの使用経過は以下のようになっています。
①このときのMTBFを求めなさい。
②このときの故障率を求めなさい。
MTBFとMTTFの違い
MTBFは修理系で取り扱う指標で【平均故障間隔】とも言われますが、併せて覚えておきたいのが【MTTF】です。
MTTFはMTBFとは反対に非修理系で使う指標で、再生不可能なアイテムや使い捨て品などの「非修理アイテム」が故障するまでの平均値であり【平均故障寿命】ことです。
値は故障までの稼働時間を示すことから、値が高いほどシステムの信頼性があると判断でき、1回の故障で使用できなくなる場合は、平均故障時間であるMTTF(Mean Time To Failure)を使用します。
ただ、MTBFやMTTFはあくまで信頼性の高さであって、必ずしも故障の間隔にはならないということを理解しなければなりません。
システムも使用が長くなれば、消耗によって故障の頻度が高くなる可能性も考えられますし、故障は突発的なもので一定の間隔ではないからです。
つまり、MTTFとMTBFの違いはまとめるとこんな感じ!
MTTF | MTBF |
MTTFは非修理系で使う指標
再生不可能なアイテムや使い捨て品などの「非修理アイテム」が故障するまでの平均値であり【平均故障寿命】こと |
修理しながら使うシステムや機械である「修理系」をあつかう指標
互いにとなり合う故障機関の動作時間の平均値であるMTBFは【平均故障間隔】とも言われ、耐久性の指標のこと |
ちなみにMTTFはMean Time To Failureの略称、MTBFはMean Time Between Failuresの略です。
計算方法はMTTFも同じです。
MTTF(時間/件)=総稼働時間/総故障件数
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MTBFとMTTRの違い
さらに似ている用語のご紹介【MTTR】
MTTRとは【平均修復時間】と呼ばれ、修理にかかった時間を平均したもので、保全性の指標です。
MTBFとの違いも確認しておきましょう。
MTTRとMTBFの違いは以下のとおりです。
MTTR | MTBF |
MTTRとは【平均修復時間】と呼ばれ、修理にかかった時間を平均したものであり、修理系などで取りあつかう指標
アイテムが故障または劣化した時に、それを見つけて修復し、正常に維持できる能力を表す |
修理しながら使うシステムや機械である「修理系」をあつかう指標
互いにとなり合う故障機関の動作時間の平均値であるMTBFは【平均故障間隔】とも言われ、耐久性の指標のこと |
ちなみにMTTRは「Mean Time to Repair」、MTBFは「Mean Time Between Failures」の略です。
また、MTTR(平均修復時間)は、以下の計算式で求めることができます。
MTTR(時間/件)=総修理時間/総修理件数
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MTBF&MTTF&MTTRまとめ
まとめるとこんな感じです。
信頼性工学の用語 | 定義 | 計算式(求め方) |
MTBF
Mean Time Between Failures |
修理しながら使うシステムや機械である「修理系」をあつかう指標
互いにとなり合う故障機関の動作時間の平均値であるMTBFは【平均故障間隔】とも言われ、耐久性の指標のこと |
MTBF(時間/件)
=総稼働時間/総故障件数 故障率λ(件/時間)=1/MTBF |
MTTF
Mean Time To Failure |
MTTFは非修理系で使う指標
再生不可能なアイテムや使い捨て品などの「非修理アイテム」が故障するまでの平均値であり【平均故障寿命】こと |
MTTF(時間/件)
=総稼働時間/総故障件数 |
MTTR
Mean Time to Repair |
MTTRとは【平均修復時間】と呼ばれ、修理にかかった時間を平均したものであり、修理系などで取りあつかう指標
アイテムが故障または劣化した時に、それを見つけて修復し、正常に維持できる能力を表す |
MTTR(時間/件)
=総修理時間/総修理件数 |
似ている用語なので、英語の意味もいっしょに覚えると忘れにくくなりますよ 🙂
以上です。
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ありがとうございました。