目次
MTRS:平均サービス回復時間
品質管理を行う上では、必ず知っておきたい用語【MTRS:Mean Time to Restore Service】
MTRSとは、インシデント(不具合やミス)が検出されてサービスが停止してから、対象システムまたはシステムを構成する部品や要素などを、ユーザーが再び利用できるようになるまでの平均経過時間のことです。
ちまたでは【平均サービス回復時間】と呼ばれています。

また、さまざまな製品を作るうえで、品質管理には【保守性】という考え方があります。
保守性とは、障害などが発生し、サービスが停止してから回復する能力を指しています。
停止(ダウン)状態から早く回復できるほど、保守性が高いと言えるというわけです。
この保守性がMTRS(平均サービス回復時間)で計測され、障害発生後、システムなどが回復させるためにかかる時間の平均を表しています。
MTRS(保守性)=総停止時間/サービス中断回数
MTRSとMTTRの違い
MTRSとよく比較される(間違われる)のがMTTRです。
違いは以下のとおり。
MTRS | MTTR |
対象物が修復された後でサービスが回復するまでにかかる時間を示す | 対象物の修復にかかる時間を示す |
つまり時間軸で考えれば、製品やシステムが修復するまでの時間(MTTR)の後に、さらにサービスが回復するまでの時間(MTRS)となっており、
MTTR(修復にかかる時間)→MTRS(修復後サービスが回復するまでにかかる時間)
の順にそれぞれかかる時間を表しているというわけです。
MTTRについてくわしく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
以上です。
【関連記事】
- SPC管理についてわかりやすく!統計的工程管理の方法とは?
- MSAとは?測定における誤差を定量的に評価する方法
- Fool Proof(フール・プルーフ)の定義と身近な事例
- Fail Safe(フェール・セーフ)の意味と特徴|設計信頼性
- MTBFとは【平均故障間隔】修理系で扱う耐久性の指標(計算例題付き)
- 【品質管理】FTAとは故障の木解析!FMEAとの違いもまるわかり
- FMEAとは故障モード影響解析!FTAとの違いもサクッと解説
- MTTFとは?MTTFとMTBFの違いと計算方法
ありがとうございました。