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管理図の異常判定ルール!わかりやすい図解つき(JIS Z 9021)

管理図(異常判定ルール)

管理図の異常判定ルールは、JIS Z 9021「シューハート管理図」で定められています。

図解でわかりやすくまとめましたので、ぜひご覧ください。

ぱっと見わかる図解つき!

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 😀

 

管理図の異常判定ルール(JIS Z 9021)

シューハート管理図では、ほぼ規則的な間隔でサンプリングをしてデータを収集します。

同じ間隔から取られた複数のデータのかたまりを【群】と呼び、群から平均値などの特性値を得ます。

管理図の群分けと選定についても大切ですので確認してください。

またシューハート管理図による管理方法は、「シグマ法管理図」とも呼ばれているので覚えておきましょう。

そして異常判定ルールは8つで、出てくるグラフは、上方管理限界線(UCL)と下方管理限界線(LCL)の間を1シグマで6つの領域に分け、その領域を下方管理限界から順にABC、CBAとしています。

 

ルール1

管理図異常判定ルール1(JIS Z 9021)

点が管理限界線の外にある場合に、異常と判断します。

 

ルール2

長さが9以上の連が現れた場合に、異常と判断します。

以下の図のように、中心線の一方の側に連続して現れた点の並びを連といい、その点の数を連の長さといいます。

管理図異常判定ルール2(JIS Z 9021)

また、長さ7以上の連が現れた場合に、異常と判断することもあります。

 

ルール3

管理図異常判定ルール3(JIS Z 9021)

6点以上連続して上昇、または下降する場合に、異常と判断します。

以下の図のように、点が上昇または下降することを「傾向がある」と言います。

 

ルール4

管理図異常判定ルール4(JIS Z 9021)

14点が交互に増減している場合には、異常と判断します。

 

ルール5

管理図異常判定ルール5(JIS Z 9021)

上記の図のように、連続する3点中、2点が2シグマから外れた領域A(±3シグマ)またはそれを超えた領域に存在する場合に、異常と判断します。

 

ルール6

管理図異常判定ルール6(JIS Z 9021)

連続する5点中、4点が領域B(±2シグマ)またはそれを超えた領域に存在する場合に、異常と判断します。

 

ルール7

管理図異常判定ルール7(JIS Z 9021)

連続する15点が領域C(±1シグマ)に存在する場合に、異常と判断します。

 

ルール8

管理図異常判定ルール8(JIS Z 9021)

連続する8点が領域C(±1シグマ)を超えた領域にある場合に、異常と判断します。

 

管理図の異常判定ルールまとめ(一覧表)

管理図の異常判定ルールをまとめると以下のとおりです。

※上方管理限界線と下方管理限界線の間を1シグマで6つの領域に分け、その領域を下方管理限界から順にABC、CBAとしています。

JIS Z 9021

シューハート管理図

異常判定ルール

概要 図解
1 1点が領域Aを超えている 管理図異常判定ルール1(JIS Z 9021)
2 9点以上が中心線に対して同じ側にある 管理図異常判定ルール2(JIS Z 9021)
3 6点以上増加、または減少している8 管理図異常判定ルール3(JIS Z 9021)
4 14点が交互に増減している 管理図異常判定ルール4(JIS Z 9021)
5 連続する3点中、2点が領域Aまたはそれを超えた領域にある 管理図異常判定ルール5(JIS Z 9021)
6 連続する5点中、4点が領域Bまたはそれを超えた領域にある 管理図異常判定ルール6(JIS Z 9021)
7 連続する15点が領域Cに存在する 管理図異常判定ルール7(JIS Z 9021)
8 連続する8点が領域Cを超えた領域にある 管理図異常判定ルール8(JIS Z 9021)

以上です。

また管理図の書き方・求め方・見方も例題付きで種類ごとにチェックしておきましょう。

ありがとうございました。

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