今回の記事テーマは【散布図と相関係数rの関係】です。
相関係数rの求め方もかんたんに解説していますのでぜひご覧ください。
それではさっそく参りましょう、ラインナップはこちらです。
目次
散布図と相関係数rの関係
散布図と相関係数r(-1~+1)の関係は、目安として以下の4つに分けられます。
相関 | 範囲 | 散布図 |
つよい相関がある | r≧0.8 | |
相関がある | 0.8>r≧0.6 | |
よわい相関がある | 0.6>r≧0.4 | |
ほとんど相関なし | r<0.4 |
相関と範囲、散布図についてはセットで覚えておくと忘れにくいですよ 😉
また相関(そうかん)の意味としては、2つのものが密接にかかわっていることを表します。
相関分析とは?
相関分析とは、2つの変数間(X、Y)の関係をよりくわしく解析する方法です。
ちなみに変数が2つの場合の解析方法を【単相関分析】、3つ以上の場合は【重相関分析】といいます。
また、相関分析における散布図との関係は以下のとおりです。
相関 | 概要 | 散布図 |
正の相関 | ある変数Xが増大すればするほど、もう一方の変数Yが増大すること | |
負の相関 | ある変数Xが増大すればするほど、もう一方の変数Yが減少すること | |
相関がない | ある変数Xが増大しても、もう一方の変数Yは無関係な値をとること |
相関係数rとは?
相関係数rとは、2変数間にどのくらい直線的な関係があるかを示す数値で、一般的にrで表し、
範囲は【-1≦r≦+1】までのあいだの値です。
相関係数rがプラスの場合は正の相関、マイナスの場合は負の相関があることを示します。
また、相関係数rが1に近ければ相関関係が密接であることを示し、相関係数rが0に近ければ、相関関係が薄いことを示しています。
相関係数rの求め方
相関関数の公式はこちら 🙂
変数Xと変数Yの相関係数rを求めるために、n組のデータを用いると次のように表すことができます。
記号 | 意味 | 公式 |
Sx | Xの平方和 | |
Sy | Yの平方和 | |
Sxy | XとYの積和 |
それではさっそく例題を解いてみましょう。
以下の表データから相関係数rを求めます。
変数X | 変数Y |
1 | 5 |
3 | 7 |
5 | 10 |
7 | 9 |
9 | 10 |
数値を整理するとこんな感じです。(n=5)
整理して表にしておくと計算ミスも防げるのでおすすめですよ 🙂
X | Y | X² | Y² | X×Y |
1 | 5 | 1 | 25 | 5 |
3 | 7 | 9 | 49 | 21 |
5 | 10 | 25 | 100 | 50 |
7 | 9 | 49 | 81 | 63 |
9 | 10 | 81 | 100 | 90 |
計25 | 計41 | 計165 | 計355 | 計229 |
それぞれ式に当てはめて計算していくと、
=165-(25×25)/5=40
=355-(41×41)/5=18.8
=229-(25×41)/5=24
よって相関関数rは、
r==24/(√40×√18.8)≒0.88
散布図と相関係数の関係まとめ
相関係数rとは2変数間にどのくらい直線的な関係があるかを示す数値で、一般的にrで表し範囲は【-1≦r≦+1】までのあいだの値
相関分析とは、2つの変数間(X、Y)の関係をよりくわしく解析する方法
散布図と相関係数rの関係【-1≦r≦1】
相関 | 範囲 | 散布図 |
つよい相関がある | r≧0.8 | |
相関がある | 0.8>r≧0.6 | |
よわい相関がある | 0.6>r≧0.4 | |
ほとんど相関なし | r<0.4 |
相関分析と散布図の関係
相関 | 概要 | 散布図 |
正の相関 | ある変数Xが増大すればするほど、もう一方の変数Yが増大すること | |
負の相関 | ある変数Xが増大すればするほど、もう一方の変数Yが減少すること | |
相関がない | ある変数Xが増大しても、もう一方の変数Yは無関係な値をとること |
相関係数の公式
相関係数rの求め方 | ||
記号 | 意味 | 公式 |
Sx | Xの平方和 | |
Sy | Yの平方和 | |
Sxy | XとYの積和 |
以上です。
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ありがとうございました。