物理・材料

ボイル・シャルルの法則★計算問題&解答

ボイル・シャルルの法則(計算問題)

ボイル・シャルルの計算問題を集めました。

ぜひチャレンジしてみてください。

一方、公式や定義を確認したい方は、以下の記事をご覧ください。

ボイルシャルルの法則★理想気体の基本や計算(熱力学)

それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 🙂

 

ボイル・シャルルの計算問題

問題はこちら 🙂

がんばってー★

①ボイルの法則1

1.0atmで20ℓの気体を、温度一定で圧力を2.5atmにすると体積はいくらか。

 

②ボイルの法則2

断面積がSで質量の無視できるなめらかなピストンをもつシリンダーがあり、中には体積V₁の理想気体が入っている。シリンダー外部の大気圧はP₀であった。

以下の問いに答えなさい。

(1)シリンダー内の気体の圧力P₁を求めよ。

(2)ピストンの上に質量Mの重りをのせるとき、シリンダー内の気体の圧力P₂と、体積V₂はいくらになるか。ただし、シリンダー内の温度は外部と同じ温度とする。

 

③1.ボイル・シャルルの法則

0℃、1.0atm、20ℓの気体を、273℃、3.0atmにすると、体積は何ℓになるか。

 

④2.ボイル・シャルルの法則

容積240㎥の部屋があり、室内の温度は0℃、圧力は1atmであった。

1atmのまま、この室内の空気の温度を17℃に上げると、何㎥の空気が部屋から出ていくか。

 

⑤3.ボイル・シャルルの法則(応用)

ボイルシャルル問題

なめらかに動くピストンをもつシリンダ内に27℃、0.3ℓの気体が入っている。大気圧は1.0×10⁵Pa、ピストンの断面積は10cm²であった。

いま、気体の状態変化で、気体が外部にする仕事をW、外部からもらう熱量をQ、気体の内部エネルギー変化をΔUで表すこととする。

このとき、A、Bそれぞれの問いに答えなさい。

【A】まず気体の温度を127℃にした。

(1)気体の体積を求めよ。

(2)ピストンが外部にした仕事Wを求めよ。

(3)気体の内部エネルギー変化ΔUをQやWを使って表せ。

 

【B】温度27℃、0.3ℓの状態でピストンを固定し、その後気体の温度を127℃にした。

(4)気体の圧力を求めよ。

(5)気体が外部する仕事Wを求めよ。

(6)気体の内部エネルギー変化ΔUをQやWを使って表せ。

 

ボイル・シャルルの計算問題(解答)

解答をみていきましょう。(確認のため公式も記載しておきます)

【ボイル・シャルルの法則★公式】

ボイルの法則 一定温度で、一定量の気体の 体積Vは圧力Pに反比例 P₁V₁=P₂V₂=k(一定)

V=k/P、PV=k

シャルルの法則 一定圧力で、一定量の気体の体積Vは絶対温度Tに比例 V=k’T(k’=0℃の体積/273)

V₁/V₂=T₁/T₂

ボイル・シャルルの法則 一定量の気体の体積Vは 圧力Pに反比例し、絶対温度Tに比例 P₁V₁/T₁=P₂V₂/T₂

①ボイルの法則1

1.0atmで20ℓの気体を、温度一定で圧力を2.5atmにすると体積はいくらか。

【解答】

ボイルの法則により、

1.0×20=2.5V

V=8.0ℓ

解答:体積8.0ℓ

 

②ボイルの法則2

断面積がSで質量の無視できるなめらかなピストンをもつシリンダーがあり、中には体積V₁の理想気体が入っている。シリンダー外部の大気圧はP₀であった。

以下の問いに答えなさい。

(1)シリンダー内の気体の圧力P₁を求めよ。

(2)ピストンの上に質量Mの重りをのせるとき、シリンダー内の気体の圧力P₂と、体積V₂はいくらになるか。ただし、シリンダー内の温度は外部と同じ温度とする。

【解答】

(1)ピストンの質量を無視すると、P₁=P₀となる。

(2)P₂=P₀+Mg/Sであるから、ボイルの法則により、

P₀V₁=P₂V₂

V₂=P₀V₁S/(P₀S+Mg)

解答:(1)P₁=P₀、(2)V₂=P₀V₁S/(P₀S+Mg)

 

③1.ボイル・シャルルの法則

0℃、1.0atm、20ℓの気体を、273℃、3.0atmにすると、体積は何ℓになるか。

【解答】

ボイル・シャルルの法則により、

1.0×20/273=3V/(273+273)

V=13ℓ

解答:V=13ℓ

 

④2.ボイル・シャルルの法則

容積240㎥の部屋があり、室内の温度は0℃、圧力は1atmであった。

1atmのまま、この室内の空気の温度を17℃に上げると、何㎥の空気が部屋から出ていくか。

【解答】

温度を17℃に上げた時、室内の空気の体積がV㎥になるとすると、シャルルの法則より

240/273=V/(17+273)

V=255㎥

解答:V=255㎥

 

⑤3.ボイル・シャルルの法則(応用)

ボイルシャルル問題

なめらかに動くピストンをもつシリンダ内に27℃、0.3ℓの気体が入っている。大気圧は1.0×10⁵Pa、ピストンの断面積は10cm²であった。

いま、気体の状態変化で、気体が外部にする仕事をW、外部からもらう熱量をQ、気体の内部エネルギー変化をΔUで表すこととする。

このとき、A、Bそれぞれの問いに答えなさい。

【解答】

【A】まず気体の温度を127℃にした。

(1)気体の体積を求めよ。

ボイル・シャルルの法則より、PV/T=P’V’/T’

圧力Pが等しいので、V/T=V’/T’

シャルルの法則より

V/300=V’/(273+127)

よって、V’=4/3V=4×0.3/3=0.4ℓ

解答:体積0.4ℓ

(2)ピストンが外部にした仕事Wを求めよ。

仕事の式はW=F×Δℓ

ここで、P=F/Sより

W=P×S×Δℓ=PΔV

=1.0×10⁵×(0.4-0.3)×10⁻³

=10J

解答:仕事10J

(3)気体の内部エネルギー変化ΔUをQやWを使って表せ。

解答:ΔU=Q-W

 

【B】温度27℃、0.3ℓの状態でピストンを固定し、その後気体の温度を127℃にした。

(4)気体の圧力を求めよ。

ボイル・シャルルの法則より、

PV/T=P’V/T’

P/300=P’/400

よって

P’=4/3P=1.33×10⁵Pa

解答:圧力P’=1.33×10⁵Pa

(5)気体が外部する仕事Wを求めよ。

W=PΔV=P×0=0

解答:仕事W=0

 

(6)気体の内部エネルギー変化ΔUをQやWを使って表せ。

ΔU=Q-W=Q-0

よってΔU=Q

解答:内部エネルギー変化ΔU=Q

 

以上です。

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ありがとうございました。

 

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