とくに空気が乾燥してくる秋から冬にかけては、【静電気】が起きることが多々あるでしょう。
車のドアや、服を着たり脱いだりするときに、バチバチバチ⚡っとくることありますよね。
そんなわけで今回は、【帯電や静電気の仕組みと原因】をかんたん解説!
身近な電気【静電気】の豆知識としてぜひご覧ください。
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ~ 🙂
目次
帯電の仕組みとは?静電気の仕組みや原因を簡単に解説
静電気の仕組みと原因について見ていきましょう。
帯電&静電気って何?起きる原因は電子や原子核
まずは【静電気】の定義から。
静電気とは、帯電した物体で、電気は表面にとどまって動かない状態を指します。
【原子の構造】
そもそも、ありとあらゆる物体すべては、「原子」から構成されています。
原子は中心に正の電気をもつ原子核があり、そのまわりをいくつかの負の電気をもつ電子がまわっています。
電気現象は、すべて電子や原子核のもつ電気によって生じるというわけです。
また、金属のように電気を通す物質を導体と言います。
一方で、プラスチックやガラス、エボナイト、ゴムのように、ふつうの状態では電気を通さない物質を不導体(または絶縁体)と言います。
さらに、なぜ金属は電気を通すのかというと、ポイントは「自由電子」です。
自由電子は、特定の原子に属さないで金属内を自由に飛び回ることができます。(以下、図解参照)
そして金属にある金属原子は電子を失って陽イオンとなっていて、ここに電池などを使って正や負の電気を与えると、自由電子が力を受けて同じ方向に移動します。
これにより、電流がながれる仕組みです。
逆にお察しのとおりだと思いますが、不導体では自由電子が存在しないため、電気を通しませんので静電気は起こりません。(帯電しない)
摩擦電気の発生と原理
プラスチックの下敷きで髪の毛をこすると、髪の毛が逆立ちますよね 🙂
これは摩擦により、下敷きに電気が帯びたためです。
一般に、異なる物質をこすり合わせると、一方の物質を正の電気を帯び、もう一方の物質は負の電気を帯びます。
そして摩擦によって生じた電気を摩擦電気と言い、電気の種類は正電気と負電気の2種類です。
また電気の法則として、発生した正電気の総量と負電気の総量は必ず同じになります。
たとえば、ガラス棒を絹の布でこすると、ガラス棒は正に、絹の布は負に帯電します。
それぞれが正と負に帯電するのは、負の電気を帯びた電子が一方の物体からもう一方の物体に移動するためです。(以下、イメージ図)
電荷の単位と電界
最後に、静電気について物理らしく、もうちょっとだけ掘り下げていきましょう。
帯電した物体が帯びている電気の量を、電気量または電荷といい、電荷の単位にはクーロン(C)を使います。
電子の電気量は-1.60×10⁻¹⁹(C)で、この量の絶対値を電気素量と言い、еで表します。
また、導線に1A(アンペア)の電流がながれるとき、1秒に流れる電気量は1クーロンです。
一方で、静電気力がはたらく空間を電場または電界といい、記号Eで表します。
電源に導線をつなぐと、導線内に電界が生じ、電界から受けた静電気力によって電子が移動します。
一方、静電気対策についてはまた別記事でご確認ください。
帯電の仕組みとは?静電気の仕組みや原因を簡単にまとめ
帯電&静電気まとめ
- 静電気とは、帯電した物体で、電気は表面にとどまって動かない状態を指す
- 物体が電気を帯びることを帯電という
- 金属のように電気を通す物体を「導体」、通さない物体を「不導体」という
- 自由電子が金属内を飛び回ることにより、電流が発生し静電気などが起こる
- 異なる物質をこすり合わせると、一方の物質を正の電気を帯び、もう一方の物質は負の電気を帯びる(摩擦電気)
- 電気の法則として、発生した正電気の総量と負電気の総量は必ず同じ
- 帯電した物体が帯びている電気の量を、電気量または電荷といい、電荷の単位にはクーロン(C)を使う(電子の電気量は-1.60×10⁻¹⁹(C)で、この量の絶対値を電気素量と言い、еで表す)
- 静電気力がはたらく空間を電場または電界といい、記号Eで表す
以上です。
ありがとうございました。