横文字が苦手な人にはちょっと辛いかもしれませんが…。(笑)
APQPとは製品などを製造したり管理したりするうえでとっても重要な考え方です。
またAPQPとPPAPとの違いについても簡単にまとめましたので、ぜひご覧ください。
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 😀
目次
APQPとは?自動車産業のコアツールなど簡単に解説
APQPとは、Advanced Product Quality Planning and Control Planの略。
日本語では「先行製品品質計画」と呼ばれ、新製品開発プロジェクトの運営要領を規定しています。
この「先行製品品質計画」は、顧客のニーズおよび期待を満たす新しい製品を開発し、顧客承認を得て営業生産に移行します。
いわゆる【新製品開発プロジェクト全体の運営方式についての指針を示すもの】と覚えておけばよいでしょう。
そしてこのAPQPは、IATF16949規格要求事項の中心に位置付けられる製品実現プロセスに対応します。
IATF16949は、自動車産業に特化した品質マネジメントシステムに関する国際規格で、世界中の自動車メーカーが、自動車部品の調達基準として採用しているよ
つまり、非常に重要なもので本質的に理解することが求められているというわけ。
とくにアメリカでは、プロジェクトマネジメント(運営要領)の考え方が先進的であり、積極的にAPQPが取り入れられています。
その中には、製品設計とプロセス設計を同時並行型で行う、日本の企業でよく見られる運営方式が組み込まれていることもありますよ 🙂
APQP(先行製品品質計画)とPPAP(生産部品承認プロセス)の違い
はい、2つのちがいは以下の表をご覧ください。
APQP(Advanced Product Quality Planning and Control Plan)
先行製品品質計画 |
PPAP(Production Part Approval Process)
生産部品承認プロセス |
新製品開発プロジェクトの運営要領
新製品開発プロジェクト全体の運営方式についての指針を示すもの IATF16949規格要求事項の中心に位置付けられる製品実現プロセスに対応 APQPの推進には、①計画②製品設計③プロセス設計④製品・工程の妥当性確認⑤量産段階の5段階がある |
一般的には「ピーパップ」と呼ばれる
IATF16949 のコアツールのひとつで、自動車業界で部品などをお客様へ納めるときのとても重要な手続きのこと 車の部品というのはたとえば、ガラスやタイヤ、カーナビなどのこと 生産部品は自動車部品メーカーによって製造され、自動車メーカーへ納めるのが一般的 この部品を納める時に自動車メーカーから承認をもらう必要があり、その手続きの事を【PPAP】と呼ぶ この手続きに必要な書類や評価データが細かく規定されており、約18種類もの情報を準備する必要がある |
どちらもIATF16949のコアツールですが、APQPは新製品開発の全体指針、PPAPは部品などをお客様へ納めるときのとても重要な手続きのことで、意味は全く異なります。
アルファベットの響きは似ていますが(笑)
意味を間違えないためにも、英単語もいっしょにおぼえておくと忘れにくいでしょう。
PPAPについてさらにくわしく知りたい方はまた別記事でまとめていますので併せてご確認ください。
APQPの推進5ステップ
それではさらにくわしくAPQPについてみていきましょう。
APQPの推進ステップは大きく5つの段階に分かれます。
ステップ | 段階 | 内容 |
1 | 計画 | 新製品の基本概念を固める |
2 | 製品設計 | 基本概念を基にして具体的な製品の詳細を設計する |
3 | プロセス設計 | 設計された製品を量産するためのプロセスを設計する |
4 | 製品・工程の妥当性確認 | 設計された製品及びプロセスが妥当なものかを確認する |
5 | 量産段階 | 契約に基づいて顧客承認製品を継続して量産して納品する |
各段階においてさまざまなインプット&アウトプット事項があります。
とくに第5段階(量産段階)において、変更や改善が行われるのが一般的です。
APQPを担当するチームは、必要な時にいつでも活動できる体制をとっておくことが求められます。
このAPQPのプロジェクトを適切に推進することによって
- 設計ミスの削減
- 設計リードタイムの短縮
- 顧客クレームの減少
- 製品リスクの低減
といったことが可能になります。
一方でこのAPQPプロセスでは、CP(コントロールプラン)による管理方式の適用が必須になっています。
またCPで管理対象とする製品特性・プロセス特性の中でも特に重要な特性を「特殊特性」と指定して、それを重点管理します。
IATF16949規格の中でも、とくに「CP」と「特殊特性」に関する要求事項はさまざまな箇所で規定されているので注意しましょう。
APQPとPPAPの違いとは?自動車産業のコアツールなど簡単に解説まとめ
APQPとは、Advanced Product Quality Planning and Control Planの略。
日本語では「先行製品品質計画」と呼ばれ、新製品開発プロジェクトの運営要領を規定している
APQP(Advanced Product Quality Planning and Control Plan)
先行製品品質計画 |
PPAP(Production Part Approval Process)
生産部品承認プロセス |
新製品開発プロジェクトの運営要領
新製品開発プロジェクト全体の運営方式についての指針を示すもの IATF16949規格要求事項の中心に位置付けられる製品実現プロセスに対応 APQPの推進には、①計画②製品設計③プロセス設計④製品・工程の妥当性確認⑤量産段階の5段階がある |
一般的には「ピーパップ」と呼ばれる
IATF16949 のコアツールのひとつで、自動車業界で部品などをお客様へ納めるときのとても重要な手続きのこと 車の部品というのはたとえば、ガラスやタイヤ、カーナビなどのこと 生産部品は自動車部品メーカーによって製造され、自動車メーカーへ納めるのが一般的 この部品を納める時に自動車メーカーから承認をもらう必要があり、その手続きの事を【PPAP】と呼ぶ この手続きに必要な書類や評価データが細かく規定されており、約18種類もの情報を準備する必要がある |
APQPの推進ステップ
ステップ | 段階 | 内容 |
1 | 計画 | 新製品の基本概念を固める |
2 | 製品設計 | 基本概念を基にして具体的な製品の詳細を設計する |
3 | プロセス設計 | 設計された製品を量産するためのプロセスを設計する |
4 | 製品・工程の妥当性確認 | 設計された製品及びプロセスが妥当なものかを確認する |
5 | 量産段階 | 契約に基づいて顧客承認製品を継続して量産して納品する |
以上です。
ありがとうございました。