今回のテーマは【配管図の見方&書き方】
JISの基準や図示方法など、製図の基本について解説していきます。
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次からどうぞ 😉
目次
配管図の見方&書き方①配管図面の図示方法や線の種類!製図・JIS
配管図面の製図に関しては、
JISの「製図‐配管の簡略図法‐第1部~第3部」(JIS B 0011-1~3)により規定しています。
第1部:通則および正投影図
第2部:等角投影図
第3部:換気系および排水系の末端装置
をそれぞれ規定しています。
なお、第3部では、それ以外の配管系に用いる図面記号は規定しておらず、従来用いられていた図記号を第1部の付属書に掲げています。
JISの寸法公差(普通公差)については併せてチェックしておくとよいでしょう。
配管図の見方&書き方②正投影図による配管図
正投影図における配管図について解説していきます。
チェックしておきたい項目は以下のとおり。
正投影図の配管図
- 管の図示法
- 線の太さ
- 管の呼び径の記入法
- 管の交差部および接続部
- 流れの方向
配管図面の図示法
管などを表す流れ線は、管の径には関係なく、管の中心線に一致する位置に1本の太い実線で表します。
曲がり部は簡略化して、以下の図のように、流れ線を頂点までまっすぐにのばしてもOK!
ただしより明確化するために、以下図のように円弧で表しても良いとされています。
【配管★図解➀】
配管図面の線の太さや種類・記号
配管製図においては、管を表す線は一般に1種類の太さの線だけを用います。
ただし、とくに必要がある場合は、2種類以上の太さの線を用いてもよいです。
そして、配管製図に用いる線の種類は以下のとおり 🙂
【JIS B 0011-1】に規定されています。
線の種類 | 呼び名 | 線の適用(JIS Z 8316参照) |
A | 太い実線 | A1:流れ線および結合部品 |
B | 細い実線 | B1:ハッチング |
B2:寸法記入(寸法線、寸法補助線) | ||
B3:引出線 | ||
B4:等角格子線 | ||
C | フリーハンドの波系の細い実線 | C1/D1:破断線(対象物の一部を破った境界、または一部を取り去った境界を表す) |
D | ジグザクの細い実線 | |
E | 太い破線 | E1:他の図面に明示されている流れ線 |
F | 細い破線 | F1:床 |
F2:壁 | ||
F3:天井 | ||
F4:穴(打抜き穴) | ||
G | 細い一点鎖線 | G1:中心線 |
EJ | 極太の一点鎖線 | EJ1:請負契約の境界 |
K | 細い二点鎖線 | K1:隣接部品の輪郭 |
K2:切断面の手前にある形体 |
CAD製図基準についても別記事でまとめていますので併せてご確認ください。
配管図面の呼び径の記入法
配管用鋼管は、呼び径の表し方にはA(ミリメートル系)とB(インチ系)の2通りがあり、これらの呼び径を記入するには、以下の図のように呼び径を表す寸法数値の前に短縮記号【DN】を記入しておくことになっています。
この【DN】は、標準サイズ(nominal size)を表すものです。
また管の寸法は、管の外径(d)および以下の図に示す肉厚によって示しても良いとされています。
配管図面の交差部および接続部
接続していない交差部は、以下の図に示すように、切れ目を付けずに交差させて描いてOK!
【配管図★線の書き方➀】
ただし、ある管の背後を通る管であることを明示する必要がある場合には、以下のように陰にかくれた管を表す線に切れ目を付ければよいです。
この切れ目の幅は、管を表す線の5倍以上としてください。
また溶接などの永久結合部は、以下図に示すように、線の太さの5倍を直径とする点で表しましょう。
【配管図★線の書き方②】
配管図面の流れの方向
上記のように、流れの方向は流れ線上、またはバルブを表す図記号の近傍に矢印で指示すればOKです。
配管図の見方&書き方③等角投影法による配管図
配管は、一般に三次元にわたって施工されるので、この工作図には、三次元にわたる情報が盛られていることが要望される場合もあります。
こんなときは、以下のように等角投影図による配管図にするのが一般的です。
すべての場合の個々の管、または組み立てられた管の座標は、据え付けられた全体に対して採用された座標によることとし、その座標軸に平行に走る管は、特別な指示は行わず、その軸に平行に描きます。
一方、座標軸方向以外の方向に斜行する管は、ハッチングを施した補助投影面を用いて表すこととしています。
配管図面の見方&書き方!JIS製図・平面図や線の種類まとめ
配管図面の製図に関しては、JISの「製図‐配管の簡略図法‐第1部~第3部」(JIS B 0011-1~3)により規定
配管図面の見方&書き方
ポイント
- 管の図示法
- 線の太さ
- 管の呼び径の記入法
- 管の交差部および接続部
- 流れの方向
以上です。
ありがとうございました。