QC7つ道具とは、統計データや品質管理を定量(数値)的に分析するために利用される方法のこと。
種類は以下の7つです。
qc7つ道具
- パレート図
- グラフ
- 特性要因図
- チェックシート
- ヒストグラム
- 管理図
- 散布図
この記事ではQC7つ道具の覚え方や、それぞれの事例や現状把握グラフをくわしく解説していますのでぜひご覧ください。
それではさっそく参りましょう、ラインナップはこちら 🙂
目次
QC7つ道具の覚え方!わかりやすく事例や現状把握グラフで内容を解説
おすすめする覚え方はコチラです。
QC7つ道具の覚え方
- 図のイメージとセットで覚える
- 頭文字【パ・グ・ト・チェ・ヒス・カン・サン】の呪文
QC七つ道具の覚え方➀図のイメージとセットで覚える
人間の頭脳は、文字よりも図などのイメージが頭に定着しやすいです。
たとえば【モナ・リザ】
本物のモナリザを見たことある人は少ないでしょう。
だけどあなたは【モナ・リザ】を知っています。
それはどこかテレビなどで、一瞬でも【モナ・リザ】を見たことがあるからです。
じーっくりみた記憶はなくとも、頭にはしっかり【モナ・リザ】(のイメージ)が記憶されます。
これが図(イメージ)のすごいところです。
まさに【百聞は一見に如かず】ですね。
だからQC7つ道具を覚えるときも、かならずイメージ図といっしょがおすすめです。
以下の表はQC7つ道具の特徴とイメージ図をまとめています。
ぜひ覚えるときに使ってください。
QC7つ道具 | イメージ図 | 特徴 |
パレート図 | パレート図とは、棒グラフと折れ線グラフが組み合わさったグラフ | |
グラフ | グラフとは2つ以上の数量や関数を図形で示したもの
例)
など |
|
特性要因図 | 特性要因図とは、結果がどのような要因によって起こったかハッキリさせることができる図
完成した図の形が魚のホネに似ていることから、フィッシュボーン図とも呼ばれる |
|
チェックシート | チェックシートとは、あらかじめチェックする項目を決めておき、その内容を簡単にチェックできる表または図のこと
事実や項目別の情報がかんたんにわかる |
|
ヒストグラム | ヒストグラムとは、データの分布状態や特性値、規格値の関係を表したもの。
棒グラフ等で表される |
|
管理図 | 個々の測定値と範囲、試験誤差を用いて工程を評価するX-Rs-Rm図や、不適合品率を用いて評価するP図など、さまざまな種類がある。
上下限規格値により管理することが多い |
|
散布図 | 散布図とは、あるデータを元にして縦軸と横軸の2つの項目で量を計測し、分布を表現するために使うグラフのこと
縦軸と横軸のメモリを元に、データが該当する場所に点をプロット(打点)する あるデータに関して、縦軸と横軸のそれぞれの要素に相関関係があるのかがわかる |
QC七つ道具の覚え方②頭文字【パ・グ・ト・チェ・ヒス・カン・サン】覚える
むかし化学の勉強をしていたとき、元素記号などを
「水兵リーベー僕のふね…」なんてやつを覚えませんでしたか?
それといっしょで、QC7つ道具の頭文字をとって呪文をつくりました。
【パ・グ・ト・チェ・ヒス・カン・サン】
【パ・グ・ト・チェ・ヒス・カン・サン】
【パ・グ・ト・チェ・ヒス・カン・サン】
【パ・グ・ト・チェ・ヒス・カン・サン】
暗記の呪文 | QC7つ道具 |
パ | パレート図 |
グ | グラフ |
ト | 特性要因図 |
チェ | チェックシート |
ヒス | ヒストグラム |
カン | 管理図 |
サン | 散布図 |
となったときに、
【パ・グ・ト・チェ・ヒス・カン・サン】
が出てくれば、頭文字から思い出せる可能性がググっと高まります。
もちろん、【パ・グ・ト・チェ・ヒス・カン・サン】は私が勝手につくったので、自分でオリジナル呪文をつくってみてもよいでしょう。
QC七つ道具を事例を使ってさらにわかりやすく解説
qc7つ道具
- パレート図
- グラフ
- 特性要因図
- チェックシート
- ヒストグラム
- 管理図
- 散布図
QC7つ道具➀パレート図の事例
パレート図の事例はこちらです。
不適合項目 | 不適合品数 | 不適合累積数 | 不適合品比率(%) | 累積比率(%) |
打ちキズ | 310 | 310 | 40.8 | 40.8 |
すりキズ | 200 | 510 | 26.3 | 67.1 |
ハガレ | 100 | 610 | 13.2 | 80.3 |
加工キズ | 70 | 680 | 9.2 | 89.5 |
ヨゴレ | 30 | 710 | 3.9 | 93.4 |
その他 | 50 | 760 | 6.6 | 100 |
合計 | 760 | ー | 100 | ー |
不適合品数や不適合累積数により、不適合品の比率をあきらかにできます。
グラフにするとこんな感じです。
棒グラフで不適合品の数、折れ線グラフで不適合品の累積比率が分かります。
パレート図についてさらにくわしく知りたい方は以下の記事をごらんください。
パレート図の作り方&見方★エクセル作成法や累積比率もしっかり解説
QC7つ道具②グラフ
グラフはさまざまな種類があります。
事例を挙げてみるとこんな感じです。
グラフの種類 | 事例 |
折れ線グラフ | 気温の変化
売り上げ推移 残業時間の推移 |
棒グラフ | 降雨量
月ごとの売り上げ金額 |
円グラフ | 男女比率
食品の売り上げ割合 |
帯グラフ | 年齢別人口割合
血液型の比率 1日の生活時間の内訳 |
それぞれで表しやすい数字や推移がちがいますので、グラフをつくるときは事例などを参考に最適なものをえらびましょう。
QC7つ道具③特性要因図の事例
特性要因図の事例は以下のようなものが考えられます。
特性要因図の事例
- 品質管理・向上
- コスト削減
- 作業効率を上げる施策
- 不良品が発生した場合
- 利用者からクレーム
- 管理方法や手順
- 問題解決方法
- 作業の仕方・修正(案)
特性要因図をつかうと視覚的もわかりやすく、アイデアや問題点がスムーズに出てきやすいです。
その結果、対策や要因を全体で共有でき、問題解決につながりやすくなります。
QC7つ道具④チェックシートの事例
チェックシートは主に、記録用と点検用の2種類があります。
事例を挙げるとこんな感じです。
チェックシート | |
記録用 | 点検用 |
トイレ掃除
不良品 忘れ物 クレーム内容 |
退社時の点検(電気消灯など)
機械の保守点検 定期の設備点検 |
チェックシートを活用することにより、抜け漏れなく業務をこなすことができます。
QC7つ道具⑤ヒストグラムの事例
ヒストグラムとは、対象のデータを区間ごとに区切った度数分布表を、棒グラフで表現したグラフのことです。
ヒストグラムを作成することで、度数分布表をかんたんに表現することができます。
ヒストグラムが使われる事例はこんな感じです。
- 人口統計
- 年代別(X軸)と購入件数(Y軸)の関係
- テストの点数(X軸)と人数(Y軸)の関係
QC7つ道具⑥管理図の事例
管理図は、品質データを統計的に処理し、平均値やバラツキの範囲などに対して管理限界線で管理します。
工程などが安定しているかどうかを確認できるのがメリットです。
主に製品の規格値や管理値の管理に使われます。
いっぽう、管理図の作成や計算方法についてくわしく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
QC7つ道具⑦散布図の事例
散布図とは、あるデータを元にして縦軸と横軸の2つの項目で量を計測し、分布を表現するために使うグラフのことです。
散布図が使われる事例は、たとえばこんな感じ 🙂
散布図の事例
- 日照時間と気温の関係
- 血糖値と血圧の関係
- 生産量と作業時間の関係
2つの事象に相関関係があるかどうかを調べたいときなどにぜひ使ってみてください。
QC7つ道具の覚え方!わかりやすく事例や現状把握グラフ解説まとめ
QC7つ道具の覚え方
- 図のイメージとセットで覚えることを意識
- 頭文字【パ・グ・ト・チェ・ヒス・カン・サン】の呪文で頭に定着
QC7つ道具の事例
QC七つ道具 | 事例 |
パレート図 | 不良品の確認など |
グラフ | 折れ線グラフ
棒グラフ
円グラフ
帯グラフ
|
特性要因図 |
|
チェックシート | 記録用
点検用
|
ヒストグラム |
|
管理図 | 製品の規格値や管理値の管理など |
散布図 |
|
以上です。
参考になればうれしいです。
ありがとうございました。