広告 物理・材料

S造とRC造の違いとは?メリット・デメリットや建設費用・環境影響

S造とRC造の違い

S造(鉄骨造)とRC造(鉄筋コンクリート)の違いについて解説していきます。

それぞれで用途やメリット・デメリット、建設費用なども異なります。

S造(鉄骨造)とRC造(鉄筋コンクリート)の特徴や違いを確認し、より現場に合った構造を選定することが大切です。

記事内容

  • S造とRC造の違い(特徴やメリット・デメリット)
  • S造とRC造の建設費用比較
  • S造とRC造それぞれの環境への影響は?
sponsor links

S造とRC造の違いとは?特徴やメリット・デメリット

S造(Steel Structure)とRC造(Reinforced Concrete Structure)は、どちらも建築物の構造方法を指しますが、それぞれに特徴とメリット、デメリットがあります。

S造(Steel Structure)

S造(鉄骨)

S造の材料は鉄骨を使用します。

そして特徴としては、高強度で軽量、自由な設計がしやすいのがポイント!

工期も比較的短くなります。

用途としては、高層ビル、商業施設、工場などに使用されることが多いです。

またS造のメリット・デメリットはこちら(*'▽')

メリット デメリット
  • 耐震性: 鉄骨は弾力性が高く、地震の揺れに対して柔軟に対応可能
  • 工期: 工場でのプレファブリケーション(あらかじめ部品を製造すること)が可能で、現場での作業が早い
  • 自由度: 鉄骨の強度が高いため、大空間を作ることが簡単
  • 耐火性: 火災に対しては脆弱で、防火対策が必要
  • 腐食: 錆びる可能性があるため、防錆処理が必要

メリットとして、耐震性に優れており、また工場での事前製作が可能なため、現場での工期を短くすることができます。

さらに鉄骨強度が高いため自由度が高く、大きな空間や建物をつくることが可能です。

一方、デメリットとしては耐火性と腐食があります。

火災については脆弱でさらに外など水の影響を受ける場所では錆びる危険性があるため、防火対策と防錆処理が必要です。

RC造(Reinforced Concrete Structure)

RC構造

RC造は、鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造で、特徴としては強度・耐火性に優れています。

用途としては住宅、学校、病院などに使用されることが多いです。

そしてRC造のメリット・デメリットはこちら(*'▽')

メリット デメリット
  • 耐火性: コンクリートは耐火性能が高く、火災時の安全性が高い。
  • 耐久性: 鉄筋がコンクリートに覆われているため、長期間にわたって強度を保つ。
  • 遮音性: コンクリートの質量が大きく、音を遮断する効果が高い。
  • 工期: コンクリートの養生期間が必要で、工期が長くなる。
  • 重量: 構造が重いため、基礎工事が大規模になることがある。
  • 設計: 自由度が低く、開口部(窓やドアなど)の配置に制限がある。

RC造はコンクリートを使用しているため、耐久性があり、耐火性能が高いです。

また遮音性に優れているのもメリットと言えるでしょう。

一方デメリットは、コンクリート打設には養生など一定の時間を要するため、S造よりも工期が長くなる傾向にあります。

また構造物自体の重量が大きくなるため、地盤沈下が生じないように基礎工事は大規模になることも多いでしょう。

さらに設計の自由度は低く、開口部の配置などには制限があります。

S造とRC造の特徴の違いまとめ

S造 RC造
耐震性 高い (S造に比べ)低い
耐久性 (RC造に比べ)低い 高い
工期 短い 長い
自由度 高い 低い
耐火性 低い 高い
腐食 あり なし※施工不良なしが前提

S造についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事も併せてチェックしてみてください。

S造とは?特徴や種類について

sponsor links

S造とRC造の建設費用の違いは?

S造(鉄骨造)とRC造(鉄筋コンクリート造)の建設費用を比較してみましょう。

結論としては、S造の方が初期費用が抑えられる傾向がありますが、RC造は耐久性や防音性が高いため、長期的な視点での価値が高いです。

一方で工期については、S造は工期が短く、迅速に建設が可能です。一方、RC造はコンクリートの養生期間が必要なため、工期が長くなります。

S造(鉄骨造)

鉄の単価は変動が激しいので一概には言えませんが、S造の坪単価は約60〜80万円ほどです。

軽量で工期が短く、基礎工事の費用が抑えられることが多いです。

RC造(鉄筋コンクリート造)

RC造の坪単価は約70〜100万円ほどです。

工期は長くなる傾向にありますが、耐久性と防音性が高く、長期的な価値があると言えるでしょう。

S造&RC造の費用比較&違いまとめ

S造(鉄骨造) RC造(鉄筋コンクリート造)
  • 坪単価: 約60〜80万円
  • 特徴: 軽量で工期が短く、基礎工事の費用が抑えられることが多い
  • 坪単価: 約70〜100万円
  • 特徴: 耐久性と防音性が高く、長期的な価値がある
sponsor links

S造とRC造の環境への影響の違いは?

環境問題

S造とRC造、それぞれの環境への影響はどんなものがあるのでしょうか?

違いを見ていきましょう。

S造(鉄骨造)の環境への影響

鉄骨の製造には多くのエネルギーが必要であり、CO2排出量が高くなります。

特に鉄の精錬過程で大量のCO2が排出されます。

一方で鉄骨はリサイクルが比較的かんたんで、廃材としても再利用が可能です。

これにより廃棄物を削減できます。

また鉄骨は工場でのプレファブリケーションが可能で、現場での作業が少なく、工期が短縮されるため、現場での環境負荷が低減されます。

RC造(鉄筋コンクリート造)の環境への影響

コンクリートの製造にはセメントが必要であり、セメントの製造過程で大量のCO2が排出されます。

RC造の建物は、S造に比べてCO2排出量が高い傾向があります。

またコンクリートはリサイクルが難しく、廃材としての処理が課題となります。

特に解体時に大量の廃棄物が発生してしまいます。

さらに施工時の影響として、コンクリートの養生期間が必要で、工期が長くなるため、現場での環境負荷が高くなります。

また、施工時に大量の水を使用するため、水資源への影響も考慮する必要があると言われています。

環境への影響の違いまとめ

S造(鉄骨造) RC造(鉄筋コンクリート造)
  • 鉄骨の製造には多くのエネルギーが必要であり、CO2排出量が高くなる(特に鉄の精錬過程で大量のCO2が排出される)
  • 鉄骨はリサイクルが比較的かんたんで、廃材としても再利用が可能なため、廃棄物を削減できる
  • 鉄骨は事前製作が可能なため、工期が短縮され、現場での環境負荷が低減される
  • コンクリートの製造にはセメントが必要であり、セメントの製造過程で大量のCO2が排出される(RC造の建物は、S造に比べてCO2排出量が高い傾向にある)
  • コンクリートはリサイクルが難しい(廃棄物が多くなる)
  • 工期が長くなるため、現場での環境負荷が高くなる
  • 施工時に大量の水を使用するため、水資源への影響も考慮する必要がある
sponsor links

まとめ

S造とRC造の違いについてお届けしました。

設計や施工時の参考にしていただければ幸いです。

ありがとうございました。

 

 

 

sponsor links
sponsor links

-物理・材料

error: このコンテンツのコピーは禁止されています