ネジ等級のねじゲージ1級と2級の違いや使い分け・旧JISと新JISについて

ねじの等級とは、公差の位置を示すもので、ねじの精度を確認する指標と言えるでしょう。（精←→粗）

そしてねじ等級の表示方法は、旧JISでは1級、2級、3級…と表していましが、現在のJISではHやh、gを使って表します。(日本産業規格:2019年7月1日施行）

ねじの種類によって精度の基準（ネジ規格一覧表【JIS】）が設けられ、ねじを検査する際のゲージ（測定器）に対応します。

ゲージとは生産加工された部品や製品の「めねじ」または「おねじ」部分が、正しく加工できているか確認するための測定器のことだよ★

ねじゲージは製品の等級にあったものを選択してください。

ネジ等級➀ねじゲージの種類と記号（JIS B 0251）1級と2級の違い

JISではねじ用限界ゲージの種類とゲージ記号を定めています。

【ねじ用限界ゲージの種類とゲージ記号(JIS B0251)】

例として、以下の図解にめねじとおねじの有効径とゲージの関係を表しました。

めねじでは5Hが1級相当、6Hが2級相当でNPとGPにより合格範囲が決まります。

またおねじではGR,NPで4hが1級相当、6gが2級相当であり、合格範囲はGRとNRの間となります。

ゲージでの検査では通らない、通るの2種類による検査が行われるのが一般的だよ！

たとえばNP（Not Go Plug）は、めねじによる「通らない基準」であることを覚えておこう★

ねじゲージ1級と2級の違い（図解）

ねじゲージはネジ等級に合ったものを使用しましょう。

またネジ規格一覧表【JIS】も併せてチェックしておくとよいです。

ネジ等級の使い分け②メートル並目ねじの等級対応表（新JIS・旧JIS）

今までのJISでは等級は1～3級で表していましたが、現在ではめねじ、おねじでHやh、gを使用した表現に変更されています。

【メートル並目ねじ等級対応表】

たとえば、M10の並目ねじの公差は以下のとおりです。

JISにより、該当するネジの公差を確認しましょう。

ネジ等級の使い分け③メートル細目ねじの等級対応表（新JIS・旧JIS）

並目と細目のちがいで、ねじの等級対応表も少しばかりちがうので注意してください。

【メートル細目ねじ等級対応表】

ねじ等級④部品等級（精度）の表し方

等級の表示が必要な場合には、ねじの呼びのあとにハイフンをはさんでこれらの記号を書きましょう。（省略する場合もあります）

例）M20-6H、M45×1.5-4h

また等級の異なるおねじとめねじの組み合わせである場合は、めねじの等級を先に記し、左下がりの斜線をはさんでおねじの等級を記せばOKです。

例）M3.5-6H/6g

また、小ネジやボルト、ナットなどの種類によって図面表示が異なります。

ネジ等級のねじゲージ1級と2級の違いや使い分け・旧JISと新JISまとめ

【ねじ用限界ゲージの種類とゲージ記号(JIS B0251)】

ねじゲージ1級と2級の違い（図解）

めねじでは5Hが1級相当、6Hが2級相当でNPとGPにより合格範囲が決まる

またおねじではGR,NPで4hが1級相当、6gが2級相当であり、合格範囲はGRとNRの間となる

【メートル並目ねじ等級対応表】

【メートル細目ねじ等級対応表】

【部品等級（精度）の表し方】

以上です。

ありがとうございました。