バスタブ曲線とは、たて軸に故障率、よこ軸に時間をとった関係を表したものです。
曲線の形状がお風呂の浴槽に似ているためこのような名前がついたといわれていますよ 😉
そんなわけで今回のテーマは【バスタブ曲線】
ぱっと見わかる図解でかんたんに解説していますのでぜひどうぞ!
それではさっそく参りましょう、ラインナップは目次をご覧ください。
目次
バスタブ曲線とは別名:故障率曲線!見方をチェック
冒頭でお話したとおり、バスタブ曲線とは、たて軸に故障率、よこ軸に時間をとった関係を表したもの。
別名【故障率曲線】です。
時間の経過にともなう故障率について図示しています。
そして覚えておきたいのは、バスタブ曲線は3つの期間に分かれるということです。
以下の図と期間をご覧ください。
①初期故障期 | ②偶発故障期 | ③摩耗故障期 |
①初期故障期(DFR:Decreasing Failure Rate)
時間の経過とともに故障率が減少していく期間で、故障率減少型(DFR)とも呼ばれています。
この期間は設計ミスや、製造工程の潜在的欠陥などが現れるのが特徴です。
したがって、なるべく早く欠陥を見つけて除去する必要があります。
②偶発故障期(CFR:Constant Failure Rate)
初期故障期の次には、一般的にかなりの長期間にわたって故障率が一定の期間がつづきます。
故障が時間の経過に関連がないものとも言えるでしょう。
故障率一定型(CFR)とも呼ばれ、この期間の長さを「耐用寿命」といいます。
③摩耗故障期(IFR:Increasing Failure Rate)
偶発故障期のあとには、故障率が時間とともに増加する期間がつづきます。
そのためこの期間は、故障率増加型(IFR)とも呼ばれています。
摩耗や劣化によって寿命が尽きてくる時期です。
色は信号機と同じと覚えておけば忘れにくいよ★
また故障モード影響解析についてはまた別記事でご確認ください。
バスタブ曲線の理想線
一方で、バスタブ曲線の理想線とはどんなものでしょう?
それはつまり、故障の発生を抑えることが大切です。(グラフが全体的に下がる)
以下の図をご覧ください。
過去の設備保全実績やそれらの情報から、故障や不具合の要因、交換頻度を予測して対策することでバスタブ曲線を緩やかにすることができます。
故障してからの修繕するのではなく、イニシャルコストが大きくなったとしてもリスクを下げる対策を導入することで、結果的に費用対効果の大きくなる場合が多々あります。
いわゆる「予防保全(修繕)」とも言えますね。
設備の新設・更新・メンテナンスについては、予防保全(修繕)対策が有効ですので検討してみてください。
また故障平均時間間隔(MTBF)についても併せてチェックしておくとよいでしょう。
バスタブ曲線のチェック問題
それでは最後に、バスタブ曲線に関する例題を解いてみましょう。
しっかり理解できているかのチェックとなりますので、ぜひチャレンジしてみてください。
【例題】
次の文章において、空欄①~⑦に入る適切な語句を下の選択肢から選びなさい。ただし、各選択肢を複数回用いることはありません。
★故障率曲線とは、機械や装置の時間経過にともなう故障率の変化を表示した曲線のことをいいます。
その形状から(①)とよばれ、時間の経過により(②)期、(③)期、(④)期の3つに分けられます。
⑤:時間の経過とともに故障率が減少していくもの
⑥:故障が時間の経過に関連ないもの
⑦:故障が時間の経過とともに増加していくもの
【選択肢】
ア:バスタブ曲線、イ:OC曲線、ウ:初期故障、エ:偶発故障、オ:摩耗故障
カ:高原型、キ:絶壁型、ク:IFR、ケ:DFR、コ:CFR
【解答】
①ア②ウ③エ④オ⑤ケ⑥コ⑦ク
バスタブ曲線・故障率曲線とは?わかりやすく解説まとめ
バスタブ曲線(故障率曲線)とは、たて軸に故障率、よこ軸に時間をとった関係を表したもの
故障率(グラフ)が下がるのが理想
①初期故障期 | ②偶発故障期 | ③摩耗故障期 |
以上です。
ありがとうございました。