今回のテーマは3級QC検定対策として【基本統計量】を解説していきます。
目次
基本統計量(平均値・中央値・最大値・最小値・範囲・不偏分散・標準偏差)の計算
基本統計量の計算として挙げられるのは、以下の値です。
ポイント
- 平均値
- 中央値
- 最大値
- 最小値
- 範囲
- 不偏分散
- 標準偏差
それぞれの計算方法を確認していきましょう。
平均値
平均値とは、データの総和をデータの数で割った値です。
例えば、【1、2、3、4、5】のデータがあったとします。
そうすると、データの総和は1+2+3+4+5=15
データの数は5です。
よってデータの総和÷データの数=15÷5=3
平均値は3となります。
中央値
中央値はメディアンともいい、データを大きさの順に並べた場合の真ん中の値のを指します。
データが奇数個なら中央に位置する値、偶数個なら中央に位置する2つのデータの値の平均値となります。
例1【1、2、3、4、5】⇒中央値3
例2【1、2、3、4、5、6】⇒中央値3.5(3+4=7÷2)
最大値と最小値
最大値と最小値は、データのなかで最も大きい値を最大値、最も小さい値を最小値といいます。
だから【1、2、3、4、5】のなかの最小値は1、最大値は5となります。
範囲
範囲とは、最大値Lから最小値Sを引いた値であり、R(レンジ)で表します。
よって【1、2、3、4、5】のデータでは、
R=5‐1=4となります。
不偏分散
不偏分散は、JIS Z 8101-1:2015では以下のとおり定義されています。
ランダムサンプルにおける確率変数からそれらの標本平均を引いた偏差2乗和を(サンプルサイズー1)で割った量
引用元:JIS Z 8101-1:2015
定義を見てもあんまりピンときませんよね。
はい、筆者もです。(笑)
というわけで、計算式を確認していきましょう。
不偏分散V=(1/n-1)×{∑(個々のデータの2乗)ー(データの総和)²/n}
同じく【1、2、3、4、5】のデータで考えてみると、nはデータの数なので5
個々のデータの2乗は1²+2²+3²+4²+5²=55
データの総和の2乗は、(1+2+3+4+5)²=225
よって、1/4×{55-(225/5)}
=(55‐45)/4=2.5
この計算式は複雑ですが、がんばって覚えましょう。
標準偏差
標準偏差は不偏分散の平方根です。
よって不偏分散と標準偏差は切っても切り離せない関係。
上記で計算した不偏分散を念のため確認しておきましょう。
不偏分散V=(1/n-1)×{∑(個々のデータの2乗)ー(データの総和)²/n}
【1、2、3、4、5】のデータで考えてみると、nはデータの数なので5
個々のデータの2乗は1²+2²+3²+4²+5²=55
データの総和の2乗は、(1+2+3+4+5)=225
よって、1/4×{55-(225/5)}
=(55‐45)/4=2.5
標準偏差は不偏分散に平方根をつけるので、√2.5となり、
√2.5=1.581…
となります。
3級QC検定の過去問類似(オリジナル)問題を解いてみよう!
基本統計量について、オリジナル問題を作成しましたのでぜひチャレンジしてみてください。
【問題】○○作業の時間測定を行った結果は以下のとおりである。このデータについて以下の項目を計算しなさい。
作業の時間測定結果 | |
1.67 | 3.48 |
1.58 | 3.57 |
1.45 | 2.60 |
1.55 | 2.00 |
【項目】
平均値、中央値、最大値、最小値、範囲、標準偏差
※実際の試験では選択肢から選ぶ形となります。
以上です。
ありがとうございました。